ペットのごはんや植物の水やり。
毎日の当たり前が、ふと「他の人には伝わってないかも」と不安になることはありませんか?
いざというとき、家族が困らないように、日々のお世話をエンディングノートに残しておくのは大きな安心につながります。
エンディングノートというと難しい印象があるかもしれませんが、暮らしメモなら「1行」から気軽に始められます。
この記事では、ペットや植物の情報をスムーズにまとめるためのコツや実例をご紹介します。
- ペットや植物の世話メモを残す必要性と背景
- プロフィール・お世話内容・保管場所の整理ポイント
- エンディングノートに書きやすくするための工夫
- 家族が見つけやすくするための保管と共有の方法
エンディングノートにペットや植物の世話情報を残す必要がある理由
ペットや植物と暮らしていると、毎日の世話が自然な習慣になっているものです。
でも、もし自分が突然不在になったら…その子たちはどうなるでしょうか。
エンディングノートにペットや植物の世話情報を書いておくことは、残された家族や周囲の人たちが困らずに引き継げる備えになります。
ここでは、その理由を2つの視点から見ていきます。
自分が不在になってもペットや植物が困らない備えになる
長期の旅行や入院など、予定外の不在が発生したとき。
ペットや植物の「お世話」は、誰かが急に代わる必要が出てくることがあります。
そんなとき、必要な情報がメモされていれば、
「ごはんは?」
「お水は?」
「どこにいるの?」
と慌てることなくスムーズにお世話ができます。
大切なのは、自分がいない状況でも、ペットや植物が今まで通り安心して暮らせる環境を整えておくことです。

私も一度入院したとき、急に娘に犬のココアの世話をお願いすることになり、慌ててノートに食事のことや散歩の時間を書き出しました。
家族や周囲が迷わず世話できる安心感を持てる
日々のお世話は、やってみると意外に細かいポイントが多いものです。
たとえば
- 朝と夕方にえさを与える
- 水やりは週に1回
- 直射日光は避ける
といったルールがある場合、知らずに間違った方法で世話してしまうこともあります。
そうした誤解や戸惑いを防ぐためにも、簡単な世話メモがあるだけで家族や周囲の人が安心して行動できます。
「何をすればいいのか」が見える状態にしておくだけで、引き継ぐ側の負担がぐっと減るのです。
- えさや水やりのタイミングが分かる
- 薬や病歴など特別な配慮がある場合に備えられる
- 日々のルーティンを守って安心感を与えられる
ほんの数行の情報でも、家族にとっては大きな支えになります。
ペットや植物の情報を分かりやすく残すための3つの基本
ペットや植物のお世話情報をエンディングノートに記録するとき、「何を書けばいいのか分からない」と感じる方も多いかもしれません。
そんなときは、基本の3つのポイントを意識すると、書くべき内容が整理しやすくなります。
次に紹介する項目を順番に埋めるだけで、ぐっと実用的な暮らしメモになります。
名前や種類など基本的なプロフィールを整理する
まず最初に書きたいのは、ペットや植物の名前・種類・年齢などの基本情報です。
一緒に住んでいる本人には当たり前でも、外から来た人には分からないことが多いからです。
たとえば
「茶色の柴犬のココア(11歳)」や
「リビングの窓際の白い鉢にあるアンスリウム」といったように、
姿や場所、特徴も一緒にメモするとより分かりやすくなります。
いくつかペットや植物がいる場合も、1つずつ分けてプロフィールを書いておくと後から見ても整理しやすいです。

私は植物が5鉢あるので、「玄関左:ポトス」「キッチン横:アロマティカス」など場所と一緒に名前をメモしています。
餌や水やりなど世話の頻度とタイミングを明記する
毎日どのタイミングで何をしているのかは、お世話の中心になります。
たとえば犬や猫の場合は「朝と夕方にドッグフードを〇〇g」、
植物なら「週2回水やり・冬は週1回」など。
難しく書かなくても、普段自分がしていることをそのまま書き出すだけで十分です。
ルーティンを可視化することで、急なお世話でもペースを保ちやすくなります。
- 朝7時と夜6時に餌をあげる
- 水は常に新鮮なものを用意する
- 観葉植物は日曜と木曜に水やり(冬は日曜のみ)
「いつ・なにを・どのくらい」の3点を意識して書くと、伝わりやすいです。
かかりつけの病院やお世話グッズの場所を記録する
もう1つ大事なのが、お世話に必要な場所や連絡先の情報です。
ペットなら「〇〇動物病院(〇〇市〇丁目)」、
植物なら「肥料は玄関収納に保管」といったように、
いざという時に探し回らなくてすむ情報をあらかじめ書いておきます。
おもちゃ・トイレ用品・お世話道具などの保管場所もセットで記しておくと、使う人が迷わず助かります。
書ききれないときは「お世話用品はリビングの白い引き出しにまとめてある」とざっくり書くだけでも役立ちます。

私は「病院名+住所+電話番号」をメモし、診察券の保管場所も書いておいたら娘がとても助かったと言ってくれました。
エンディングノートにペット情報を書くときの工夫
エンディングノートにペットのことを書くといっても、最初から完璧に網羅しようとすると手が止まりがちです。
ここでは、無理なく続けられるようにするための「書き方の工夫」を2つ紹介します。
どちらも実際に私が取り入れてよかった方法ですので、ぜひ参考にしてみてください。
細かすぎず必要最低限に絞って書きやすくする
最初に意識したいのは、「最初から完璧を目指さない」ということです。
あれもこれもと書こうとすると、かえってまとまらなくなってしまいます。
まずは餌の量と回数・散歩の時間・トイレの処理方法など、毎日やっていることに絞って書いてみましょう。
実際に世話をする側がすぐに必要になるのは、「今この子に何をすべきか」が分かる情報です。
長年の習慣をすべて書く必要はありません。

私は「まずはごはんとお散歩の時間だけメモしておこう」と始めたら、気負わずに書き出せました。
- 日課を3つだけ書き出す
- 場所や道具が分からないと困るものを先にメモ
- あとから足せるように余白を空けておく
後から思い出したことは、追記すればいいと考えると気持ちがラクになります。
病歴や好き嫌いなど引き継ぐ人が助かる情報を加える
余裕が出てきたら、病歴・好き嫌い・苦手なことなどを追加していくと、より実用的なメモになります。
たとえば
- 大きな音が苦手
- 雷の日は震えて隠れる
など、その子の性格や反応も書いておくと安心です。
病院での治療歴や使っているサプリ、持病がある場合はその名前だけでも記録しておくと、万が一のときに参考になります。
逆に、「これは伝えなくてもいいかな」という情報は無理に書かなくても大丈夫です。
重要なのは、引き継いだ人が困らずに対応できる情報を、少しずつ足していくことです。

私は「ココアは雷が鳴るとソファの下に隠れる」と書いておいたことで、娘が驚かずに対応できたそうです。
病歴や好き嫌いなど引き継ぐ人が助かる情報を加える。あわせて気持ちを伝える工夫もこちらで紹介しています。
植物の世話メモをエンディングノートに残すときのポイント
観葉植物や庭の草花も、日々のちょっとしたお世話が必要な存在です。
でも、自分以外の人にとっては、何をどうすればいいか分からないというのが本音かもしれません。
ここでは、植物の情報をノートにまとめる際のポイントをお伝えします。
水やりや置き場所など、ほんのひと手間のメモで植物の元気を守ることができます。
種類ごとに水やりや肥料の頻度をまとめる
植物によって必要なお世話の内容やペースは大きく違います。
たとえば「ポトスは週1回水やり、肥料は春と秋に少量」など、種類ごとに分けて記録しておくと非常に分かりやすくなります。
とくに鉢植えが複数ある場合や、季節によって世話が変わる場合は、具体的に書くことで迷いが減ります。
ノートに植物の名前を書いて、横に水やりや肥料の頻度を一覧のように並べるのもおすすめです。

私は「植物名・水やりの回数・肥料の時期」の3つを横並びでメモしています。とても見やすいです。
- アロマティカス:週2回水やり(夏は毎日)、液体肥料は月1回
- ポトス:週1回水やり、肥料は春と秋
- シクラメン:乾いたら水やり、直射日光を避ける
植物ごとに項目を分けて書いておくと、見る人も迷わず対応できます。
置き場所や注意点を簡潔に書いて迷わない形にする
もうひとつ大切なのは、どこに置いてあるか・どんな環境を好むかという情報です。
植物は場所や日当たりの変化に敏感なので、
「窓辺のレースカーテン越し」
「玄関は西日が強いので注意」
など、置き場所+注意点をセットで記しておくと安心です。
また、移動してはいけない植物や、直射日光・冷房風が苦手な種類についても、一言加えるだけで世話をする人の不安を軽減できます。
場所は
- 台所のシンク横
- 和室の棚上段
など、家の中の具体的な位置を書いておくと探す手間が減ります。

私は「冬だけ玄関からリビングに移す必要がある」とメモしておいたおかげで、娘がきちんと対応してくれました。
ペットや植物の飼育メモを家族が見つけやすくする工夫
せっかく丁寧に暮らしメモをまとめても、家族がその存在に気づかなければ意味がありません。
最後に大切なのは、
「どこにあるか」
「どう使えるか」
を家族がすぐにわかる状態にしておくことです。
ここでは、エンディングノートの見つけやすさと更新のしやすさについて、具体的な工夫をご紹介します。
エンディングノートの保管場所を家族に伝える
ノートの内容だけでなく、「このノートをどこに保管してあるか」を共有しておくことがとても重要です。
たとえば「リビングの引き出しの奥」「本棚の右から2段目の青いファイル」など、家族がすぐに取り出せるように説明しておきましょう。
「エンディングノートは書いてあるけど、家族が気づいていなかった」という話は意外と多くあります。
特にペットや植物の世話に関しては、急な不在時に必要になることもあるので、普段から伝えておくのが安心です。

私は「犬のことと植物のことはこのノートに書いてあるからね」と娘に一言伝えたら、それだけでとても安心されたようでした。
- 普段の会話の中でさりげなく伝える
- 冷蔵庫や手帳など、家族がよく見る場所にメモを貼る
- 家族グループLINEで一言送っておく
「知ってさえいれば探せる」状態をつくることが、一番の安心につながります。
エンディングノートの保管場所を家族に伝える。なくさないための工夫もこちらの記事で詳しく解説しています。
紙とデジタルを組み合わせて更新しやすい形にする
ペットや植物の世話は日々変化するので、情報が古くなってしまうこともあります。
そんなときは、「紙のノート+スマホのメモアプリ」など、更新しやすい形を組み合わせて使うのがおすすめです。
たとえば基本的な情報はノートに、日々のメモはスマホに、というように役割を分けておくと便利です。
また、紙に書いた情報をスマホで写真に撮って保存しておくという方法も、家族への共有がしやすくなります。
暮らしメモは「正解の形」があるわけではないので、自分に合ったスタイルを選ぶことが大切です。

私は紙のノートにまとめつつ、変更があったらスマホのメモにも書き足すようにしています。
まとめ:ペットや植物の世話情報は小さく始めて安心につなげる
ペットや植物と一緒に暮らす中で、日々のお世話は自然な行動になっています。
でも、いざ自分が不在になったとき、その習慣を誰かに引き継ぐには、やはり情報を少しでも残しておくことが大切です。
完璧なノートでなくても、1行から始めることで、家族の安心につながります。
餌や水やりの頻度など最低限の情報を1行から書き始める
「何から書けばいいのか迷う」と感じたら、まずはごはんの時間、水やりの頻度など、日々のルーティンから書いてみましょう。
たった1行でも、家族にとっては大きなヒントになります。
少しの情報でも残しておくことが、ペットや植物の暮らしを守る第一歩になるのです。

私も最初は「朝7時ごはん」とだけ書きましたが、それがあっただけで娘が安心して世話してくれました。
空欄があってもよいと考えて継続しやすい形を目指す
「全部書かなきゃ」「完璧にしなきゃ」と思うと、手が止まってしまいます。
でも暮らしメモは、後から思い出したときに追加すればいいもの。
空欄があっても、それは「あとで書ける余地」として受け入れるのが、無理なく続けるコツです。
家族への思いやりを、小さな行動にして残す――それが、このエンディングノートの目的なのです。
- 「朝と夜、ドッグフード1/2カップずつ」
- 「アロマティカスは週2回水やり」
- 「かかりつけは〇〇動物病院、診察券は玄関の棚」
どれか1つだけでも、今日からメモしてみませんか?