60代になって、持病と付き合いながら暮らすという現実に直面しています。
糖尿病、関節痛など、「うまくコントロールして付き合っていくしかない」と思えるようになるまでには、心の葛藤もありました。
でも今は、病気を「終活の一部」として捉えることで、自分らしく生きる選択肢が広がると感じています。
この記事では、私自身の体験も交えながら、慢性疾患と付き合いながら前向きに終活を進めるコツや心の整え方をまとめてご紹介します。
60代の病気受け入れ方私の3段階ステップ
60代になると、誰しも何かしらの不調や持病を抱えるようになります。
でも、「もう歳だから仕方ない」とあきらめるのではなく、どう受け入れて前向きに暮らすかが大切です。
私がたどった受け入れのプロセスは、感情→客観→行動という3段階。
この流れを意識することで、気持ちも体もだいぶラクになりました。
「なぜ私だけ」から客観視へ切り替える記録術
最初に診断を受けたとき、「どうして私が?」という気持ちが強くて、しばらく落ち込みました。
そんなときに始めたのが、自分の体調を淡々と記録する習慣です。
血圧、体重、食事、気分などを1日1行メモすることで、体調の波が見えるようになり、感情を少しずつ客観視できるようになりました。
感情に飲み込まれているときこそ、「数字で見る」ことで冷静になれるんですね。

記録することで「私だけがつらいんじゃない」と思える瞬間があり、少しずつ前向きになれました。
検査データで見る現実と可能性を家計簿感覚で把握
病院で渡される検査結果も、ただもらって終わりにせず、家計簿のように定期的に見返すようにしました。
「今月はHbA1cが0.3下がった」「体重が1kg増えた」など、前後を比較する視点を持つだけで、一喜一憂が減ります。
また、「なぜ今回はよかったのか」「何が影響したのか」を考えることで、生活改善のヒントも見えてきます。
終活視点で治療目標を家族と共有し安心感を得る
持病との付き合いは、完治より「うまく続けること」が目標になります。
だからこそ、終活という視点から、治療や生活の目標を家族と共有しておくと、お互いに安心感が生まれます。
また、「70歳までは週2回プールに通いたい」といった具体的な目標を周りの人に話すことで、達成しやすくなります。
- 感情の整理:「なぜ私が」から「この状態をどう受け止めるか」へ
- 客観視の習慣:記録と数値で冷静になる
- 行動と共有:生活の目標を家族と話す
病気との付き合い方が終活を前向きにする理由!
病気は本来、ネガティブに捉えがちな出来事です。
でも、「今できることを見つめ直すきっかけ」として受け止めることで、終活を前向きに進める力にもなります。
ここでは、病気との向き合い方がどう終活と結びつくのかを具体的にお話しします。
慢性疾患を共に生きる発想が心を軽くする鍵
慢性疾患は完治を目指すよりも、共に生きるという発想の方がうまくいくことが多いです。
「治さなきゃ」と思うと苦しくなりますが、「この体とうまく付き合っていこう」と考えるだけで、日々の生活が穏やかになります。
これは、終活で大事にされる「いまを大切に生きる」という考え方にも通じています。

私も「病気を受け入れる=負けること」だと思っていたのですが、今は「生活に取り込む」感覚でラクになりました。
子供へ負担をかけない情報整理ノートの作り方
持病があると、通院先・薬・かかっている診療科など、情報が複雑になりがちです。
これを整理しておくことは、自分のためだけでなく、いざというときに家族が困らないための備えでもあります。
私は、以下のような情報を1冊のノートにまとめています。
- 主治医の名前と病院の連絡先
- 現在の持病とその治療内容
- 服用している薬の名前と飲み方
- アレルギーや副作用の履歴
- 救急時に連絡してほしい人
このノートがあることで、万が一救急搬送されたときも安心ですし、遠方の娘にも「何かあったらこれを見てね」と伝えられます。
情報整理は、思いやりのカタチでもあるんですね。
不安ストレスを減らす5分セルフケア習慣
病気との付き合いで何よりつらいのは、実は症状そのものよりも「不安やストレス」かもしれません。
気持ちが落ち着かないと、体調にも影響が出てしまいます。
そこで、私が日常的に取り入れているのが、1日たった5分でできるセルフケア習慣です。
ちょっとした時間にできて、継続しやすい方法を2つご紹介します。
呼吸法と音楽で自律神経を整える手順
まずおすすめなのが、深呼吸と好きな音楽を組み合わせる方法です。
椅子に座って背筋を伸ばし、4秒吸って、7秒止めて、8秒で吐く「4-7-8呼吸法」を3回。
そのあと、好きなクラシックやヒーリング音楽を2〜3分流すだけでも、気持ちが穏やかになります。

私はバイオリンのソロ曲を流しながら、深呼吸する時間を毎朝の習慣にしています。
日記と感謝リストでネガティブを俯瞰する方法
もうひとつ効果的なのが、小さな日記と感謝リストの習慣です。
ノートにその日の出来事を1〜2行で書き、その下に「今日ありがとうと思えたこと」を3つ挙げてみる。
すると、イヤなことや不安が頭から離れて、自然と気持ちが整ってきます。
これは、ポジティブ心理学でも注目されている方法で、うつ予防にも効果があると言われています。
- 朝の「4-7-8呼吸法」と音楽
- 夜の日記と感謝3つリスト
医師・家族とのコミュニケーション 3つのコツ
病気と向き合う上で、医師や家族とのやり取りはとても重要です。
でも、診察室では緊張して言いたいことが言えなかったり、家族に伝えるのが気まずかったりすることもありますよね。
そこで、私が工夫している3つのコミュニケーションのコツをご紹介します。
質問メモで診察時間を有効活用する準備
診察のたびに「言おうと思ってたのに忘れた…」ということ、ありませんか?
私はそれを防ぐために、質問や症状の変化をメモにして持っていくようにしています。
特に「◯日前からこんな症状がある」「前回の薬の効果はこうだった」など、箇条書きで書いておくと、短い診察時間でも要点を伝えやすくなります。

私は診察の前日に、冷蔵庫に貼っているメモをスマホで撮って持っていくようにしています。
病状共有LINEで遠方の娘と連携を深める
一人暮らしだと、病状や診察結果を誰にどう伝えるかも悩みどころです。
私は娘が遠方に住んでいるため、診察後にLINEで結果を報告するようにしています。
「血液検査、数値は良好だったよ」と簡単に一言でもいいので、情報を共有しておくと、娘も安心するようです。
必要に応じて、薬の写真や検査票の画像を送ることもあります。
この習慣のおかげで、離れていても一緒に治療に向き合っている感覚が生まれました。
- 診察前にメモを用意する
- 質問を箇条書きで書いておく
- LINEで診察結果を共有する
- 薬や検査結果の写真を活用
趣味と役割が心身を支える終活リハビリ
病気を抱えていても、「自分にできることがある」「誰かの役に立っている」と思える瞬間があると、心の元気が体にも伝わるように感じます。
私にとってその支えとなったのが、趣味のバイオリンとガーデニングでした。
体力が落ちてからも続けられる「終活リハビリ」として、日々の生活にうまく取り入れています。
バイオリンがもたらす集中と達成感のリピート効果
週に3-4回、自宅でバイオリンの練習を続けています。
指や肩に痛みが出る日もありますが、集中して音を出す時間は、病気のことを忘れられる貴重なひとときです。
「今日も1曲通して弾けた」という小さな達成感が、次の活力になります。
曲の完成を目指して少しずつ練習する過程が、リハビリのように心身を整えてくれるのを実感しています。

音を出すだけで気分が変わるので、演奏より「触ること」を目的にしてもいいかもしれません。
ガーデニングで体を動かし季節を感じるメリット
もうひとつの支えは、ベランダでのガーデニング。
朝、水をやるだけでも、日差しや風を感じてリズムが整う気がします。
土に触れることで気持ちが落ち着き、軽い屈伸や手の運動にもなって一石二鳥です。
「次は何を植えようかな」と考えるだけで、未来への楽しみが生まれます。
植物の成長を見ることが、「私もまだ育ってる」と思わせてくれるんです。
- 週3-4のバイオリン練習(気分転換+集中)
- 毎朝のガーデニング(水やり・草取り)
- 花やハーブの成長を観察して季節を感じる
まとめ:病気と共に自分らしく生きる終活マインドセット
病気を抱えていると、どうしても「できないこと」に目が向きがちです。
でも、視点を変えてみると、「まだできること」「自分らしく続けられること」もたくさん見つかります。
それが、私が終活を進めるなかで身につけた「マインドセット」の核心です。
今日一つ実践する小さな行動で未来を変える
終活というと「大げさで重たいもの」と感じてしまいがちですが、実は日々の小さな習慣や行動の積み重ねがすべて終活です。
たとえば、薬を飲んだ記録をつける、家族に「今日は元気だよ」とLINEを送る、日記にひとこと感謝を書く。
そんな小さな行動こそが、未来の自分や家族の安心につながると感じています。

私は「今日は5分呼吸法やった」「娘にLINEした」だけでも「今日もちゃんと終活できた」と思うようにしています。
前向き思考が健康寿命を伸ばし家族を守る
医学的にも、前向きな気持ちは免疫力や回復力を高めると言われています。
体に不安があるからこそ、心の持ちようが生活の質を大きく左右するのです。
そして、自分が穏やかに暮らしている姿は、家族にとっても安心材料になります。
病気と共に歩む終活は、「残りの人生をどう豊かにするか」を考える、大切な時間です。
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