エンディングノートを60代で始める理由は?家族が助かる3大メリットを解説!

始め方

「エンディングノート、そろそろ書いた方がいいのかな?」

60代になってそう感じ始めた方も多いのではないでしょうか。

最近では、専門的な終活ではなく「暮らしの中で手軽にできる情報整理」として、エンディングノートに注目が集まっています。

中でも、家族に迷惑をかけたくないと願う60代女性たちの間で、“完璧じゃなくてもいい”という新しい考え方が広まりつつあります。

特に親子で離れて暮らしている場合、「Wi-Fiのパスワードは?」「緊急連絡先はどこ?」と、ちょっとした情報が家族を助けることも少なくありません。

この記事では、

  • 60代がエンディングノートを書き始めるタイミング
  • エンディングノートを暮らしメモとして続けるコツ
  • 60代だからこそ得られる3つのメリット

などについて、体験を交えながら具体的に解説していきます。

60代がエンディングノートを始める理由は何?

「まだ元気だし、エンディングノートなんて早いかも…」

そんなふうに思っていた私ですが、60代という年齢にはじまりの合図のようなものを感じるようになりました。

子どもたちが独立し、暮らしが少し落ち着いてきたこの時期こそ、自分の情報を整理するベストなタイミングだったのです。

何歳から書くべきかという疑問に60代が最適な訳

エンディングノートは「70代で書くもの」「体が弱ってきてからでいい」と思いがちですが、実際には60代がちょうどいいのです。

体も頭もまだ元気なうちに、ゆっくり思い出しながら書けるという意味で、無理なく始められる年齢です。

仕事や家事から少しずつ自由な時間が増えるというのも、始めやすい理由のひとつ。

「書かなきゃ」ではなく、「書けるかも」という気持ちが生まれやすいのが60代の特徴だと思います。

私は60代になって時間に少しゆとりができ、「1行だけなら書いてみようかな」と思えたことが始まりでした。

家族構成と生活変化が重なる60代の始めどき

60代というのは、家族との関係にも大きな変化が出てくる時期です。

子どもが結婚したり遠方に引っ越したりして、日常の暮らしを伝える機会が減ってくることが増えます。

たとえば、「Wi-Fiのパスワードがわからない」「通院している病院がどこか知らない」など、家族にとっての“情報の空白”が生まれやすくなるのです。

だからこそ、今の暮らしの情報を60代のうちに少しずつメモしておくことで、将来の家族の負担を大きく減らせます。

60代で始めるとラクになること
  • 記憶が新しいうちに情報を書ける
  • 体力や気力があるので継続しやすい
  • 子どもが独立して整理の必要性を実感しやすい

60代は「まだ早い」ではなく、「いまだからこそできる」時期なんです。

60代が得られるエンディングノートの3大メリット

60代エンデイングノートの3大メリット

「本当にエンディングノートって必要なの?」

そんな疑問に対して、私自身が感じたのは“家族も自分も安心できること”でした。

ここでは、60代で書き始めたからこそ得られる3つのメリットをご紹介します。

家族が探さなくていい安心が生まれる

まず一番のメリットは、「どこに何があるのか」が家族に伝わるという安心感です。

たとえば私の場合、旅行中に娘から「Wi-Fiのパスワードってどこ?」と連絡が来たことが何度もありました。

暮らしの情報は、本人にとっては当たり前でも、家族にとってはわからないことだらけなんですよね。

書き残していたおかげで、離れて暮らす娘が家のことを把握できて、いちいち私に聞かなくても安心してくれました。

エンディングノートは死後の準備というより、今の生活を家族に伝える手段として使えるものです。

暮らしメモ化で完璧主義を手放せる

エンディングノートと聞くと、「ちゃんと書き切らないと意味がない」と思ってしまいがちですが、実はそんなことありません。

私も最初は、市販のノートを開いて1ページ目で手が止まりました。

でも、「まずは冷蔵庫のストックメモから」「次はゴミ出しの曜日だけ書こう」と暮らしメモ感覚で書き始めたら、気がラクになったんです。

暮らしメモ化とは?

日常の暮らしにまつわる情報を、形式にとらわれず「メモ感覚」で記録するスタイルです。

  • 冷蔵庫の中身の定番リスト
  • ゴミ出しの曜日
  • 毎月の通院先や薬局の名前

完璧主義を手放して、自分らしいやり方で進められるのが「暮らしメモ」の魅力です。

自分の心と時間を整理できる

もうひとつの大きなメリットは、自分の暮らしを客観的に見直せること。

私は暮らしメモをつけるようになってから、「あ、これ誰にも伝えてなかったな」と気づくことが増えました。

書きながら、「この通院、減らしてもいいかも」「サブスク、多すぎたかも」と心と時間の整理にもつながっていきます。

自分の暮らしを言葉にすることで、見えなかった「やりすぎ」「抱えすぎ」に気づけたことが大きな収穫でした。

エンディングノートは、家族のためだけでなく、自分の暮らしを整えるためにも役立つツールなんです。

空欄OKライト版エンディングノートの書き方4手順

ライト版エンディングノートの始め方

「何から書いたらいいのかわからない」「全部埋められる気がしない」

そんな声をたくさん聞きますし、私自身もそうでした。

でも、エンディングノートは白紙でもOK、空欄があっても大丈夫。

暮らしメモとして“書けるところだけ書く”スタイルなら、60代からでも続けやすくなります。

最初の1行を書くための3分ルール

「始めたいけど止まってしまう」

そんなときの対処法をまとめた内容も参考になります。

気持ちが前向きになる工夫を知りたい方はこちらの記事を読んでください。

書き始めに大切なのは、「時間をかけない」ことです。

私が続けられたきっかけは、紅茶を蒸らす3分の間に1行だけ書くという“3分ルール”でした。

「冷蔵庫の横にWi-Fiパスワードのメモがある」

そんな短い一文から始めていいと思ったら、すっと気がラクになりました。

「完璧に整えてから書こう」と思っていた頃はまったく進みませんでしたが、「1行だけ」でいいと考えたら自然と手が動くようになりました。

項目を絞るチェックリストでハードルを下げる

次におすすめしたいのは、暮らし情報に絞った項目だけをチェックリスト化すること。

「医療の希望」や「資産一覧」など難しい項目は後回しでOK。

今の生活に関わる以下のような情報から始めてみましょう。

まず書くと安心な暮らし情報チェックリスト
  • Wi-Fiやスマホのパスワード
  • よく使う銀行の支店名
  • 通院先の病院・薬局
  • 毎月使っている宅配サービスやサブスク
  • ペットのお世話方法

これだけでも、もしものときに家族が迷わず動ける情報になります。

60代でも続くテンプレート選びのコツ

ノートやアプリの選び方も、意外と大事なポイントです。

私が使っているのは、A5サイズの100円ノートと、スマホに入れた無料のメモアプリ

どちらも「すぐ書けて、すぐ見返せる」ので相性がよかったです。

あえて“エンディングノート専用”でないものを使うことで、構えずに続けやすくなります。

特別なノートを買ったら、逆に「きれいに書かなきゃ」とプレッシャーを感じて手が止まったこともありました。

気軽に書ける道具を選ぶことで、エンディングノートはもっと日常に馴染みます。

家族共有まで見据えたエンディングノートのサポート術

エンディングノートを書き始めたら、次に考えるのが「家族とどう共有するか」ですよね。

ただ、いきなり「これ見てね」と渡すのはちょっと照れくさいし、タイミングも迷います。

ここでは、60代でも無理なくできる“ゆるやかな共有”の方法をご紹介します。

無料チェックリストで進捗を見える化

「何を書いたか、何がまだか」

その進捗を自分で把握しておくと、いざ家族に見せるときも落ち着いて話せます。

私は無料のチェックリストを印刷して、冷蔵庫の内側に貼っています。

すぐ見えるところにあると、「今日は1つだけ書こう」と気持ちも前向きになれます。

チェックリストに入れておくと便利な項目
  • Wi-Fiやスマホの情報
  • 家事のルール(ゴミ出し、宅配受取など)
  • お金の出入り(毎月の支払い先)
  • 連絡先一覧(親戚・ご近所・かかりつけ医)

このように生活に近い情報から進めることで、完成度よりも「助かる内容」が優先されます。

専門項目を避け暮らし情報に集中する

共有するときに気をつけたいのが、「重くならないこと」。

相続医療方針といった話題は、まだちょっと…と身構える家族もいますよね。

だから私は、「冷蔵庫のコード、壊れたらどこに連絡するかメモしたよ」といった、日常の延長線上にある情報から見せるようにしています。

私の娘も、「それだけでも助かる」と言ってくれたので、無理に大きな話題を出さなくてもいいんだなと思いました。

娘や息子と安心して共有するタイミング

実際にどんな言葉で伝えたらいいのか。

家族に自然に共有するためのフレーズ例も紹介しています。

声のかけ方に悩む方はこちらの記事を読んでみてください。

共有のタイミングでおすすめなのは、帰省中のちょっとした空き時間や、雑談の流れです。

たとえば「最近これ書いてるんだけど見てみる?」と軽く聞くだけでOK。

「いつか必要になるかもしれないから、場所だけ覚えておいてね」と伝える程度で、十分役立ちます。

完璧にまとめてからではなく、途中でも気軽に見せられるのが“暮らしメモ”スタイルの良さです。

まとめ:60代から始めるエンディングノートが家族を救う

ここまで読んでいただきありがとうございます。

エンディングノートは特別なものではなく、「暮らしのメモ」として始めるだけで、家族にとって大きな助けになります。

60代というタイミングだからこそ、無理なく自然にスタートできることがたくさんあるんです。

今日から1行メモを始める

まずは、何かを決意するよりも「1行だけ書いてみる」ことから。

たとえば、「○○の引き出しに保険証あり」とか「冷蔵庫の上に合鍵あり」といった、小さなメモでも十分です。

白紙でも空欄でもいい。

暮らしの中の「誰かに伝えておきたいこと」を、今日から1行ずつ書いていきましょう。

私は“3分ルール”で書いた1行から始まり、1年かけてノートが埋まっていきました。

迷わない世界を小さく積み重ねて作る

情報が整っていることは、家族の「迷い」と「探す手間」を減らすことにつながります。

それは、あなたの暮らし方や思いやりが、小さなメモを通して伝わるということ。

完璧じゃなくても、「書いてくれていたこと」が残るだけで、家族はどれだけ助かるかわかりません。

これからの行動ヒント
  • まずはノートやアプリを用意してみる
  • 思いついたときに1行ずつ書いてみる
  • 気が向いたタイミングで家族と話してみる

あなたの暮らしメモが、未来の家族の安心に変わっていきます。