エンディングノートの「家族へのメッセージ欄」、気になってはいるけれど「何を書いていいか分からない」と手が止まっていませんか?
実は、長文や特別な言葉でなくても、たった一言で想いはしっかり伝わるんです。
エンディングノートは、完璧に仕上げるものではなく、自分の言葉で少しずつ書き足していける暮らしのメモ帳のようなもの。
この記事では、短いメッセージの書き方、書きやすくなる工夫、すぐに使える例文やテンプレートをご紹介します。
- 家族へのメッセージ欄を気軽に書き始めるコツ
- 感謝や思い出が伝わるメッセージの工夫
- そのまま使える短い例文とフレーズ集
- メッセージが苦手な人向けの簡単テンプレート
エンディングノートの家族へのメッセージ欄を気軽に書き始めるコツ
エンディングノートの中にある「家族へのメッセージ欄」。
気になりつつも、「何を書いたらいいのか分からない」と感じて手が止まってしまう方も多いようです。
でも、実はほんの一言だけでも、書き始めることで気持ちはちゃんと伝わります。
「ありがとう」
「元気でいてね」
など、短い言葉で十分なメッセージになるのです。
短くても気持ちが伝わるメッセージの基本ポイント
まずは難しく考えず、一言だけの感謝やねぎらいの言葉を書いてみましょう。
たとえば
「いつもありがとう」
「頼りにしています」
「あなたらしく過ごしてね」
など、普段言えなかった気持ちが伝わる内容で十分です。
文章が短くても、気持ちがこもっていれば、受け取る側にとっては大きな意味を持つメッセージになります。
「手紙」と考えるとハードルが高くなってしまいますが、「暮らしの中で思った一言をメモする」と考えると、ずっと書きやすくなります。

私は最初、「手紙は苦手」と思っていましたが、「ありがとう」だけでも書いておこうと始めたら自然と書けるようになりました。
完璧を目指さず空欄があってもよいという前提で考える
「ちゃんと書かなきゃ」と思えば思うほど、筆が止まってしまうものです。
でも、エンディングノートは未完成でも問題ありません。
空欄があってもいい、あとから書き足せばいい、という気持ちで始めると気が楽になります。
思いついたときに一言ずつ加えていくスタイルなら、書き続けやすくなりますし、自分の気持ちにも無理なく寄り添えます。
- まずは一言の感謝からスタート
- 文章が短くても十分意味がある
- 空欄があってもOKという気持ちで取り組む
誰かのためというより、自分の気持ちをそっと書き残す場所。そんなふうに捉えると、エンディングノートのメッセージ欄はもっと身近になります。
60代が家族への手紙やメッセージ欄を書くときの3つの工夫
いざ書こうと思っても、
「何から伝えたらいいのか」
「どんな順番がいいのか」
で迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
そんなときは、伝えたいことを3つのステップに分けて考えると、自然な流れでメッセージを書き出すことができます。
感謝やねぎらいを最初に伝えると気持ちが届きやすい
どんな相手でも、最初に「ありがとう」の一言があると、気持ちがスッと入っていきます。
「いつも支えてくれてありがとう」
「離れていても気にかけてくれてありがとう」
など、日常の中で感じていた感謝を一言にまとめるだけで十分です。
まずは「ありがとう」から始める。このひと工夫が、書きやすさにもつながります。

私は、照れくさくて口では言えなかった「長女への感謝」をこの欄に書いたら、少し気持ちが軽くなりました。
希望やお願いを一文だけ添えると安心感が生まれる
感謝のあとに、「こんなふうに過ごしてくれたら嬉しいな」という想いを、ひとこと添えてみるのもおすすめです。
たとえば
「健康に気をつけてね」
「笑顔でいてね」
「無理せずあなたらしく」
といった言葉です。
読む側にとっては、「これからどうすればいいのか」のヒントになり、前向きな気持ちで受け取れるメッセージになります。
- これからもあなたらしく、元気に暮らしてね。
- 笑顔の多い日々を過ごせますように。
- 困ったときは、無理せず誰かに頼ってね。
やさしく背中を押すような言葉を、そっと一文だけ加えると、心のこもったメッセージになります。
思い出やエピソードを一言入れると特別な言葉になる
最後に、その人との思い出や印象に残っている出来事を、さりげなく添えると、ぐっと特別感のある言葉になります。
「一緒に行った〇〇旅行が楽しかったね」
「運動会の写真、今でも大切にしてるよ」
といった一言で、その人だけに向けたメッセージになるのです。
具体的な出来事が入ることで、「ああ、ちゃんと覚えていてくれたんだな」と相手の心にも残ります。

私は「中学の合唱コンクールで泣いたあなたの顔が忘れられません」と書いたら、娘があとで「あれは宝物だよ」と言ってくれました。
特別な言葉を残すとき、一緒に必要な連絡先も整理しておくと、さらに相手にとって助けになる形になります。
エンディングノートのメッセージ欄に使える短い例文集
ここからは、実際にそのまま使ったり、自分の言葉にアレンジしたりしやすい「短い例文」をご紹介します。
文章が苦手でも、伝えたい気持ちを形にしやすいよう、場面別にまとめました。
娘や息子への感謝を伝える例文5選
- 「いつも遠くから見守ってくれてありがとう。」
- 「あなたの優しさに、私は何度も助けられました。」
- 「どんな時も頑張っている姿を誇りに思っています」
- 「これからも無理せず、あなたらしく過ごしてね。」
- 「家族を大切にするあなたの姿が本当に嬉しいです。」

私は、長女には「あなたの笑顔に救われました」と、次女には「自由なところが好きです」と書き分けました。
夫や妻へ想いを伝える例文3選
- 「長い時間を一緒に過ごせて、本当に幸せでした。」
- 「口に出せなかったけれど、感謝の気持ちはずっとありました」。
- 「これからもあなたらしく、元気でいてください。」
ふだん伝えそびれていた言葉でも、手紙なら素直に書けることがあります。
孫や親しい友人へのひとこと例文2選
- 「いつも元気をくれてありがとう。会うたびに嬉しかったです。」
- 「これからも笑顔を大切にして、自分らしく歩んでね。」
- そのまま書いてもOK
- 名前やエピソードを加えてアレンジするとより特別に
- 思いついたものをメモする感覚でどんどん追加してよい
「うまく書こう」と思わなくて大丈夫です。
大切なのは、気持ちを言葉にして残してみようとすることなのです。
メッセージが苦手な人も書きやすいテンプレート
「文章が苦手で、何を書けばいいかわからない…」
そんな方でも安心して取り組めるように、シンプルなテンプレートと使いやすいフレーズ集をご用意しました。
一文ずつ埋めていくだけでも、自分らしいメッセージになります。
【感謝】+【一言の希望】の2ステップで簡単に書ける
まずは、よく使われる2ステップ構成から始めてみましょう。
このスタイルなら、長文が苦手な方でも自然に書き進めやすくなります。
- 【感謝】○○してくれてありがとう。
- 【希望】これからも○○でいてくれると嬉しいです。
たとえば、「遠くにいても気にかけてくれてありがとう。これからも自分のペースで暮らしてね。」というように、身近な言葉で大丈夫です。

私は「見守ってくれてありがとう。困った時は人に頼ってね。」と娘たちに書きました。
形にできた言葉は安心できる場所に保管してこそ意味があります。
置き場所の工夫も見てみませんか。
言葉が出てこないときに使えるフレーズ集
どうしても何も浮かばないときは、以下のようなやさしいフレーズを参考にしてみてください。
自分の言葉に近いものを選ぶだけでも、自然に書き出せるきっかけになります。
- 「いつもありがとう。」
- 「そばにいてくれてうれしかった。」
- 「あなたらしくいてください。」
- 「無理せず、元気に暮らしてね。」
- 「笑顔を忘れないでいてくれると嬉しいです。」
書きたい言葉がなくても、こうした一言から気持ちが整理されていくこともあります。
無理に気の利いたことを書こうとせず、「これだけは伝えたい」という気持ちを、まず1行だけ残してみませんか?
まとめ:60代はまず一言から家族へのメッセージ欄を書き始める
エンディングノートのメッセージ欄は、決して特別な言葉を並べる場所ではありません。
「ありがとう」
「元気でいてね」
そんな一言でも、心のこもった言葉として十分に価値があります。
誰に向けて書いても、シンプルな気持ちが伝われば、それは立派なメッセージになります。
短い文章でも十分想いが伝わる
無理に長い文章にしようとせず、感じたことをそのまま書いてみるのが続けるコツです。
「手紙」と構えず、「ひとことメモ」のように受け止めてみてください。
たった1行でも、読む側にとっては嬉しく、安心できる言葉になります。

私は「ありがとう」の一言から始めたことで、次の言葉も自然と出てきました。
暮らしメモ感覚で少しずつ書き足していくと続けやすい
一度で完成させようと思わず、空欄のままにしておいてOKと考えるのがポイントです。
暮らしの中で「そういえば」と思いついた時に書き足していく――それが続けやすさにつながります。
エンディングノートは、人生の記録というより、日常の延長線にある「思いやりのノート」。
あなたの言葉が、未来の誰かにとっての安心になります。
- 「いつもありがとう。」
- 「元気でいてくれるだけで嬉しいです。」
- 「また会えるのを楽しみにしています。」
まずはその一言から、あなたらしい言葉を残してみませんか?